TaskChuteのよくある誤解を解いてみたい

 

この記事は「Designer’s Cafe」より転載しています。

 

私は、自分のタスクを管理するために、TaskChuteというツールを使っています。
タスク管理ツール・TaskChute2(PayPal決済)

TaskChuteの特徴は、「自分のやっているタスク、これからやるつもりのタスクをすべて書き出して、それぞれのタスクについて、かかった時間の記録を一分単位でつけていく」というところにあります。

こういう話をすると、必ず、次のような反応があります。

・一分単位で書きだすとか、窮屈じゃない?
・そんなの作っても、計画通りにいかないでしょ。
・え? 休憩とか歯磨きまで書きだすの? 大変すぎるよ。

TaskChute自体は、万人にオススメできるツールではないと思いますが、この反応のなかには、誤解から生まれているものも多いかな、と思います。

今回は、「TaskChuteとは何か」を書くのではなくて、「TaskChuteとは何でないのか」を書くことで、この誤解を解くことにつながればいいな、と思います。

では、早速いきましょう。

TaskChuteは、予定表ではない

まずTaskChuteは、予定表ではありません。

予定表だと思えばこそ、「一分単位で書きだすとか、窮屈じゃない?」「そんなの作っても、計画通りにいかないでしょ」ということになるんだと思います。

実際、「TaskChuteに書き出したように予定をこなせ」と言われたら、そんなことは到底できません。

「TaskChuteに書き出したように、タスクをこなしていこう!」と考えた場合には、たぶん、大変であまり続かないでしょう。

やろうと思っても、突発的な出来事が起きては、リストが崩れ、取り返すには時間が足らず…という感じで、ストレスが溜まるばかりのような気がします。

TaskChuteは、予定表ではありません。

 

TaskChuteは、TODOリストではない

また、似てはいますが、TaskChuteはTODOリストでもありません。

TODOリストというのは、「やり忘れを防ぐために書き出すリスト」であり、「書かなくても忘れないタスク」を普通は書き出しません。

毎日やっているルーティン作業を、全部TODOとして書き出すようなことはないでしょう。

その点、TaskChuteには、そういったルーティン作業がすべて書きだされます。それは、普通はタスクと考えられていないもの、例えば「休憩」や「食事」といったものも含みます。

また、TODOリストには、タスクは書き出しても、「そのタスクをやるのに何分かかったか」というのは書きません。一方、TaskChuteは「何分かかったか」という記録が一番重要な要素になっています。

そういう意味で、TaskChuteは、TODOリストではありません。

重なっている部分もありますが、フォーカスしているものがかなり違っています。

 

TaskChuteは「時間簿」である

TaskChuteというのは、「タスク管理ソフト」の一種として考えられていますが、本当は「時間簿」であり、「時間管理ソフト」なんだと思います。

家計簿であれば、「予算」があり、「支出の予測」があり、「このまま行けば、これくらい余る(足りない)」という計算を当然のように行います。

TaskChuteは、時間を対象にして、この計算をできるようにしてくれます。

「予算」(使える時間。誰しもが一日最大24時間)と「支出の予測」(手持ちの作業を全部こなすのにどれくらい時間が必要になるか)を突き合わせて、「このまま行くと、時間が余っている(足りない)」と判断できるようになる、というわけです。

 

TaskChuteを、「予定表」や「TODOリスト」と同じように使おうとすると上手く使えないように思います。

TaskChuteは、「時間をどう割り振るか」の判断材料を提供してくれる時間管理ソフトだ、というのが、今の私の捉え方です。

今までTaskChuteを使おうと思って、窮屈だった、とか、計画通りにできなかった、というような感想をお持ちであれば、おそらく予定表やTODOリストのように使おうとされていたのではないかと思います。

TaskChuteを使うときには、予定表やTODOリストから離れて、家計簿のようなイメージ、時間の「残高」をチェックするように使うと上手くいきやすいと思うんです。

 

転載元はこちら →TaskChuteのよくある誤解を解いてみたい

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket